お住まいづくりを検討する際にとても参考になるのが、実際の家を見る事です。
集合展示場でのモデルハウスは現実的でないものも多く、実際に住む方が建てた家が一番参考になります。
多くの方がお住まいをご検討の際には、住宅完成見学会に参加し、家づくりの参考にします。
しかし、ご自身の家の完成見学会となれば、開催するのをためらう方が多いのです。
もしあなたが施主様であれば、住宅の見学会を許可しますか?
これは、とてもデリケートな問題を含んでいて、多くの方が難色を示しているのも事実です。
では家を建てた施主様がどんな気持ちで見学会を開催されるのか、またはどんな気持ちで見学会を断るのか。
住宅完成見学会に対するお施主様の感想は賛否両論ありますが、アンケートによる調査結果をお話します。
メリット(施主の意見)
1 自慢の家を見てもらえる。
2 家づくりを計画している方の参考になれば、協力したい。
3 見学会予定の家は、職人さんの仕事具合を公開するので、仕事への姿勢も違ってくる。
4 住宅会社は、多くの人に見てほしい家だと、自慢できる証拠。
5 住宅会社は、印象が悪くなるような家は公開しないので、見学会をすることで安心できる。
6 建ててくれてありがとうの、恩返し。
7 サービス工事やお礼があるので得をする。
8 サービス工事を要求するチャンス。
出来の悪い家は見学会をしないので、いい家の証明と受け取る方が多いようです。
そして打算的な考えの方も^^。
デメリット(施主の意見)
1 純粋に家を検討している方だけではない。
2 間取り、収納を公開してしまう。
3 近所の賃貸物件住まいの顔も知らない赤の他人には見せたくない。
4 トイレ、浴槽、寝室の位置が公開される。
5 赤の他人にづかづか、入られたくない。
6 子供たちが、室内で暴れ、傷つくのが心配。
7 トイレを使用されたくない。
8 見学会に向けて、突貫工事されたくない。
9 近所の厚かましい方が、この家は金額がいくらだ!と噂してまわる。
真剣に家づくりを検討している方には、是非参考にしていただきたいという気持ちがあるのですが、冷やかしの方へは自分たちよりも他人が先に、家に入るのを気にされているようです。
そして、室内を見られることで、プライバーの問題や防犯の心配をされます。
自分たちが見学会に参加し、子供が走り回ってるのを見たり、室内のトイレを使用していた見学会があって、いやな思いをしたようです。
安心して見学会を開催するポイントは、住宅会社へ要望事項をはっきりと伝えることです。
要望事項例
1 来場者への手袋、靴下の使用してもらう。
2 トイレは、室内ではなく屋外に仮設トイレを準備してもらう。
3 子供の同伴は、極力気を付けてもらうように、お願いする。
4 お引渡し前に再清掃をしてもらう。
5 お引渡し前に施主検査し、傷などお気付きの点は補修してもらう。
6 来場者の名簿を提出するようにお願いする。
その他のあれば、ご要望をお伝えする。
上記を約束してもらえれば、安心して見学会を開催できるのではないでしょうか?
また、引き渡し前だから、勝手に見学会に使います!という工務店はまずありません。
基本、住宅会社は施主様にご迷惑・不快にならないよう気を付けており、手袋着用、室内トレイの使用厳禁等は常識の範囲内です。
見学会への考え方
メーカーや住宅会社の中には、住宅見学会を契約内容に入れてやっているところもありますが、あくまでお客様のお気持ちで、ご協力いただくものです。
住宅の完成までに、それだけの人間関係ができていることが多いです。
施主様に、「いい家を造ってもらった」と、感謝の気持ちを持っていただけ、その気持ちで何か協力できるならと、見学会を引き受けていただく。
そして住宅会社は、お施主様のご厚意により見学会をさせていただけ、営業活動ができるのだとしっかり受け止める。
お互いに感謝を意を伝える、理想ですね。大切な事ですね。
どんな分野でも言えると思うのですが、お金を払ったんだからきれいに作って当たり前だ!と思う方よりも、がんばって素敵に作ってくれてありがとう^^と、感謝できる方のほうが、結果的には良くなるのではないでしょうか。