
「家に洋服を!」
家づくりというとまだまだ建物ばかりを指す場合が多く、本当はその家全体の住み心地を大きく左右する外周りの空間づくりですが、家同様に必要な予算をきちんと当てる方がそれほど多くないのが現実です。
ハウスメーカーや工務店さんに予算を回してしまい、残った分で「とりあえず外構(がいこう)を」という方も多いですし。
一生に一度の大きな買い物を最後にちょっとだけケチって台無しにして欲しくないということも正直なところなのです。
やはりお客様がそれぞれこだわって作った家にはそれなりの似合う洋服を着せてほしいところですし、ちょっとだけ木を植えてアプローチ周りをレンガや草花で飾るだけでも家の雰囲気も住み心地も外観も変わります。
もちろん今度は「家の中から外を見ながら生活」するのですから室内からの景観も大切です。
ですが、家を建てたばかりのため、先立つものが一番のネックです・・・。
家作りにあたっては、庭やエクステリアは家の洋服みたいなものというフレーズを頭の隅っこに置いておいて、すべてのご予算を建物だけに注ぎ込まず、気持ちよく過ごせる庭や外構にも回してほしいのです。
最初に全体プランをきちんと作っておいて数年計画で少しずつこれを作っているお客様も少なくないのですから、慌てずじっくりと「建物」と同じくらいの気持ちで家の景観作りを考えていくことも必要です。
「家と外構・庭をひとつの景観に創りあげる」
ハウスメーカーや工務店、そして輸入住宅に和風の家、またログハウスなど・・・とにかく日本の住宅地では一軒隣は別世界と言えるくらい、いろいろな家が建っています。
ですから、その家のたたずまいやコンセプトをきちんと把握し、その家に合った景観プランをまず第一に考えながらも、お客様からの個々の部分のご要望にお応えする、という仕事の組み立て方なのです。
また、外構エクステリアや庭づくりなどを一々区別して考えず、敷地全体と家を含めてひとつの空間に作り上げることも、その後の住み心地や景観などを考えれば当然だと考えても良いでしょう。
もし家を建てて外構もやってから「ちょっと失敗したぞ・・・」と感じてしまったら。
まあ家を建てて「価値観」が変わり、気づくことも多くなるためこのような事がおきる時があります。
つまり実際に家を建てた方がしっかりと外回りのことまで意識が回るのはある程度時間が経ってからですし、駐車場・アプローチ・塀など、とにかく住む上で必要な部分までを作ることしかきっと意識も回らないかもしれません。
そして、住んでいるうちに徐々にちぐはぐな景観に気づく場合が多いのです。
一度建築時にお金をかけてしまったため、なかなか思い切れないところなのですが、毎日「何か違うなあ」と外を見てはため息をつき、この先ずっと過ごしてしまう方もいるかもしれません。
リ・ガーデン(お庭のリフォーム)の場合その御宅ごとに課題やご要望があります、やはり「やってよかった」と言われなければ意味がないと思っています。
庭や外構ではとにかく「その家に合ったプラン」が大切になります。
せっかく庭付き一戸建てを手に入れたのですから、きちんとプランして自分達の価値観やライフスタイルに沿った空間の中で生活する喜びを手に入れてほしい、そして素敵なお庭を手に入れてほしいです。